「・・・。」

 
 「彼女の最後の願い・・忘却術。」
 
 「ハリーダメよ!!ロンが覚えていてあげなくて誰が覚えててあげるのよ。」
 
 「がそれを望んでるんだ!ロンだってのことを忘れればつらい思いをしない。」
 
 「僕たちだけ覚えていてあげればいい。」
 
 
 ハリーは気を失っているロンに忘却術をかけた
 














 
 「・・・・ん・・・。」
 
 「ロン!!」
 
 
 一時してロンが目を覚ました
 
 
 「無事でよかったよ。」
 
 
 ハリーは悲しみを抑え無理に笑った
 
 
 「あれ?僕・・何でここに??」
 
 
 ロンはきょろきょろとあたりを見渡した
 
 
 「それは・・・・。」
 
 「なかなか寝付けないから涼みに来たんじゃなかったのかい?」
 
 「そうだったっけ?じゃあ僕こんなところで寝ちゃったんだ。」
 
 
 のことは言わずハリーは上手くごまかした
 
 ハーマイオニーは目に涙をためていた
 
 
 「ん?何だこれ??」
 
 
 ロンは足元に落ちていた白い花を手にとった
 
 
 「あっ!!」
 
 
 ハーマイオニーはとっさに手で口を塞いだ
 
 
 「えっ?何??」
 
 
 ハーマイオニーの反応をロンは不思議に思った
 
 
 「この花・・・私も・・初めて見たわ。資料見ても載ってなかったもの。」
 
 「へぇ、ハーマイオニーにも知らないものってあるんだ。」
 
 
 ロンはその花に興味を持ちずっと眺めていた
 
 
 「そろそろ戻らないかい?フィルチに見つかると厄介だ。」
 
 
 3人は寮へと戻っていった
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 「ハーマイオニー!!」
 
 
 よく朝早くロンはハーマイオニーのところへ行った
 
 
 「おはよう、ロン。どうしたの?」
 
 
 ハーマイオニーは昨夜のことを忘れられずにいたが表には出さないように努めた
 
 
 「この花さぁ、何なのか調べてくれよ。なんか気になるんだよ。」
 
 「あっ!?」
  
 
 ハーマイオニーは目を丸くした
 
 
 「持って帰ってたの??」
 
 「あ、うん。」
 
 
 ハーマイオニーの驚きようにロンは苦笑した
 
 
 「わかったわ・・・。」
 
 「サンキュー。じゃぁ、また後で。」
 
 
 ロンはどこかへ走っていった
 
 それからまもなくしてハリーがやってきた
 
 
 「おはよう。ロン、のことかすかに覚えてるのかな?ロンが花なんかに興味示すなんて変だろ?」
 
 「おはようハリー。そうかもしれないわね。でも可能性は低いけど本当にただ花のことが気になるのかもしれない。」
 
 「そうだといいけど。」
 
 
 2人は心配を募らせた
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 僕は何で花なんかをずっと持ってるんだろう
 
 自分にもよくわからない
 
 花なんて今まで全然興味もなかったし
 
 他の花も別に興味はない
 
 ただこの花だけは・・・
 

 手放してはいけない気がする
 





 「おーい、ロン。花なんかもって何してるんだい?」
 
 「げっ、兄貴!!」
 

 フレッドとジョージがご機嫌でロンの前に現れた
 
 
 「げっ、とは失礼だなぁ。」
 
 「あぁまったくだ。ところでその花はどうしたんだい??」
 
 
 ジョージはロンが手に持っている花を指した
 
 
 「あぁ、湖の近くに落ちてたんだけど・・・なんだか手放せなくて。」
 
 
 ロンは花を見つめた
 
 
 「忘れられない恋人の花かい??」
 
 「へぇ、ロマンチックだねぇ。」
 
 「そんなんじゃないよ!!」
 
 
 ロンは顔を真っ赤にして走っていった
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 「やっぱり思い出さないか。」
 
 「俺たちは知ってるのにな。」
 
 「ロニィが夜な夜なベッドを抜け出して可愛い人魚ちゃんに会ってたこと。」
 
 「一目惚れしたところから彼女を忘れさせられたところまで・・・一部始終。」
 
 「誰がお前のためにフィルチを別の場所に誘き出しといてやったと思ってるんだい?」
 
 「「思い出してくれよ。」」
 

  

 

 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 「くそっ、何であいつらになんか話しちゃったんだろう?」
 
 
 2人と別れたロンは2人に言ったことを後悔していた
 
 
 「ロン!!」
 
 
 ハリーが走ってきた
 
 
 「こんなところで何してるんだよ。授業始まるぞ。」
 
 「わぁ、ゴメン!!」
 
 
 2人は急いで授業を受ける教室へと向かった